本日は夏場の壁内結露の一例をご紹介します。まずはこちらの写真をご覧ください。

コンセントボックスがビシャビシャに濡れていて、プレートが一部錆びてしまっています。これは結露によるもので、その原因の一つは気密不良がある状態でF式全館冷房を行っていたことでした。詳細は後述します。
F式全館冷房って何?という方に向けて簡単に説明すると、家庭用エアコンを用いて家の中全体を冷房/除湿するためのエアコン運転方法で、低温(22度くらい)+風量小+風向下向きを原則としています。詳細は「エアコン F式」等で調べてみてください。
調査の結果、次の流れで結露が発生したと考えられます。
- レンジフード強運転や乾太くん運転を行う。
- 室内が負圧になり、気密処理が不十分な光回線引き込み口から外気が流入する。
- 有線LANを分配しているCD管を通り、各部屋の有線LANコンセントまで高温高湿の外気が到達する。
- 低温設定したエアコンの冷気が有線LANコンセントに直当たりし、外気が冷やされ結露する。
こちらの建物の有線LANの分配は、次に示すイメージになっています。②の位置に光コンセントと各部屋へ繋がるLANポートがあり、ルータとハブを介して各部屋へ有線LANを分配しています。写真を見ていただけると分かりますが、②のコンセントボックスでも若干の結露が発生しています。


そしてさらに元を辿った光回線引き込み口(③の位置)はどうなっていたのかというと、このような状態でした↓。

おそらく光回線工事の方によるものだと思いますが、申し訳程度にビニールテープで塞がれていました。当然これでは不十分で、隙間がある状態です。室内が負圧になった際に、ここから外気を吸い込んでいたわけですね。念のため、外壁についている他のコンセント等も確認してみると、、

↑気密処理一切なしの部分や、

↑パテがついている部分など、まちまちでした。担当している職人さんが異なり、各職人さんのやりかた任せになってしまっているようですね。非常によくあるパターンです。今回はパテとコーキングで改めて処置を施させていただきました。
まとめ
今回の事例から学べること、気を付けていただきたいことは以下のとおりです。念のためですが、あくまで様々な要因が重なり合って発生した結露ですので、F式運転そのものを否定する意図は全くございません。
- (これから建築の場合)外壁貫通部の気密処理について建築業者に確認する。
⇒ネット回線電話回線は建築業者の担当ではない場合が多いので、別途確認すると良い。 - むやみに給気口を閉じない。
⇒隙間等、意図しない経路から大量の外気が流入する可能性がある。 - (夏場は)コンセントにエアコンの風が直接当たらないようにする。
- (冬場は)コンセントに加湿器の風が直接当たらないようにする。
⇒夏と逆の現象により、コンセントが結露する可能性がある。
弊社では点検・調査等も承っております。お気軽にお問合せください。